
これほどまでに引き込まれる記事を読んだのは久しぶりで、クリエイターであれば誰でも体の内側が熱くなるような内容です。あまりにも衝撃的だったので、概要と一部を抜粋して記事にしようと思います。
富野由悠季さんはアニメ業界では知らない人がいないぐらい有名な人で、名前は聞いたことなくても、男なら必ず一度は夢中になったガンダムのアニメを作った日本を代表するアニメーション監督。
今回の記事は、東京コンテンツマーケット2008」(独立行政法人・中小企業基盤整備機構関東支部主催)のトークセッションに登場し、「プロフェッショナル・クリエイターの条件」というタイトルで自らの披露した"プロ論"について語っています。
特に印象に残ったのが、CGで独自のものが作れるわけがないという話しから発展した、臭くなければ客は付かないという話し。
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みなさん方の時代は不幸だ。コンテンツマーケットの会場にはCGを使った作品が多いが、同じソフト使ってたら独自の物は作れるわけないと思う。みなさんはそう思ってないでしょうが。
水彩絵の具や鉛筆、コンテ、油絵の具などで描いていた時代は、多様な描き方があったんです。だがCGを使って描き始めた時、みんな基本的にほとんど同じじゃない? 質感の違いを誰が突破してる? どこかのソフトメーカーが作ったものを使ってその上にぺたぺた貼り込みしているだけでしょ。~省略~ 技術や言葉はとても恐いことがあって、自分はとても独自なことをやってるつもりでもほとんどコピー、まねのレベル。そこから抜け出すために......プロクリエイターになるにはどうするか。プロで重要なことは金もうけできるかどうか。食えないとしょうがないんだから。食えてなんぼ。
食えるための方法は、時代に振り回されたらダメですよ。左右のブースと似たようなことをやっちゃだめ。「自分のは独自性があります」と言うかもしれないが、お前程度の価値基準で独自性があると思っちゃダメなんだよ。所詮(しょせん)それはコピー。だってCGでアニメやってるんだろ。今アニメなんて国でさえ持ち上げてる。それに乗ってるだけじゃない。
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僕もこの話にはとても共感できて、確かに素人が楽しんで学んでいくためにソフト主導での解説本がたくさん出ているのは必要なことだと思うんだけど、あまりに「プロになれる~技術」とかで小手先の技術だけを知ってしまうのは確かにどうかと思う。
で、話しはその後どうやったら自分の独自性を出せるのかという話。
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他人のコピーになってしまうかどうかは、その人が本性的にもってる指向性や方向性に合致しているかしていないかです。11、12歳ぐらいまでにあなたが好きだったものにこだわれ、ということです。その延長線上にあるものと今やってる仕事がフィットするとかなりいい所に行くだろうと言えます。
高校卒業以降の技術論で手に入れた物は時代に振り回されます。時代の技術論に振り回されるところがあって、オリジナルなところに行けない。 ~省略~ 自分が子どものころにこだわっていたある方向性、指向性、目指すべきものです。重要なのは目指すべきもの。あの時ぼくは昆虫が好きだったが、解剖とか分類とか全部正確にやりたいんだけどできなかった。そういう方向性と、18歳までに身につけた技術論がドッキングするようなものを見つける必要があるんじゃないか。
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確かに言われてみるとそうですね。
明確に11,2歳までといいきっちゃうあたりがすごい。
その後今回僕が一番ぐっときた臭くなければ客は付かないについて。
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自分の欲望を素直に見つめないで、迂回路をとってきれいなもの、かわいいだけのものを触っていたらクリエイティブは完成しないんです。生身が匂わなければ、臭くなければ絶対に客は付かないんですよ。
これだけ技術が発達したにも関わらず、ライブの演奏会や演劇が絶対にすたれないのは一体どういうことかということも思い出してほしい。デジタルワークの時代にそういうものをどう手に入れるのか、どう表現するかは、技術を手に入れたわれわれの永遠のテーマなんです。
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臭いという表現にはっとさせられました。
否定的な言葉なんですが、なんというかとてもマッチしていて、なるほどなぁと。
自分達は常日ごろからできるだけキレイにデザインして、キレイに仕事をしたいと思っていて、そうすることがお客さんも自分たちもハッピーだと。
もちろん仕事だから、それは必要なんだけど、創造するっていうのはこの話のとおり、もっと泥臭くて、sizzleじゃなきゃいけない気がする。
自分が1ユーザーになったときに魅かれるものは、ありきたりなキレイなものじゃなく、何か制作者の魂がこもっているもの、何か感覚の内側が刺激されるものだと、わかっているけれど忘れてしまっていることを改めて考えさせられました。
ここで紹介したのはまだ1/10程度で、この後あの有名な宮崎駿さんを例に出してチームワークの大切さやコミュニケーションの必要性などを語っています。
是非読んでみてください。
- 「お前らの作品は所詮コピーだ」――富野由悠季さん、プロ論を語る (IT MEDIA NEWS)






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